複合材料試験技術のガイド

アラン・トーマス著、マーケティング、ツビックローエル UK

従来の材料と比較して、高度な複合材料は、強度重量比の向上やコンポーネントの耐久性の向上などの利点をもたらします。 ただし、これらの材料を製造プロセスに導入する前に、徹底的にテストし、その性能を検証する必要があります。

要求の厳しい用途で使用する複合材料の特性を完全に評価するには、さまざまな機械試験を実施する必要があります。 機械的特性を決定するには、引張、圧縮、せん断試験が必要です。

認定および材料開発では、開孔引張/圧縮、層間破壊靱性、衝撃後の圧縮、疲労など、より複雑な特性を決定するために他の試験が使用されます。 試験は、高湿度や液体への浸漬などのさまざまな環境条件下で調整されたサンプルに対して、さまざまな温度で実施する必要があります。

航空宇宙用途の複合材料のテストは、最も要求の厳しいテスト領域の 1 つです。 航空宇宙用途の複合材料の試験を行う研究所は、次のような重大な課題に直面しています。幅広い規格に準拠して試験を確実に実施すること。 グリップと治具の正確な位置合わせを実証できること、広範囲の試験をカバーするために試験治具を効率的に変更できること、および正しい試験環境を確保できること。

複合テスト手順はさまざまな組織によって標準化されています。 主な国際複合材料試験規格は、ASTM、ISO、および CEN によって発行された規格です。

国際的に認められた規格に加えて、エアバスやボーイングなどのメーカーの「社内」規格も一般的に使用されています。 多くの場合、異なる規格で規定されている試験方法は基本的に同じですが、試験片と治具の寸法にはいくつかの大きな違いがあります。

さらに、Nadcap などの監査機関は、テスト機器の調整などのパフォーマンス基準をさらに定義します。

おそらく、プレーン複合積層板の面内引張試験が最も一般的な試験ですが、樹脂を含浸させた繊維の束、厚さ方向の試験片、サンドイッチコア材料の一部に対しても引張試験が行われます。

引張試験片は、グリップジョーが材料を損傷したり早期破損を引き起こしたりするのを防ぐために、平行な側面にタブが接着されています。 グリップ機構には手動および油圧式ウェッジ グリップが含まれますが、要求の厳しい航空宇宙試験では、制御性と再現性の点で油圧式ウェッジ グリップ ソリューションが一般に好まれます。

ただし、適切に設計されたメカニカルウェッジグリップによっても、良好なレベルの位置合わせが可能になります。 非周囲試験用の油圧グリップ配置では、安全性と信頼性を確保するために、油圧コンポーネントを温度チャンバーの外側に配置することがよくあります。

材料の弾性率や強度などの異方性特性は、加えられる応力の方向によって異なり、多くの場合、本質的に脆いため、複合材料を試験する際には、グリップと試験片の正確な位置合わせが非常に重要です。 調整可能なアライメント固定具により、試験システムが信頼性の高い複合材料試験に必要なアライメント基準、および Nadcap などの航空宇宙産業で認められた特定の監査プログラムで要求されるアライメント基準を満たしていることが保証されます。

位置合わせ治具は、機械の負荷ストリングに負荷がかかっているときに、同心度と角度の両方を調整できる必要があります。 荷重下でのアライメントをチェックする広く受け入れられている方法は、ひずみゲージのアライメント試験片を使用することです。 アライメント試験片は、試験対象の試験片に可能な限り近い寸法を持つ必要があり、アライメント試験片にはひずみゲージのグループが取り付けられます。

曲げ誤差、同心度誤差、角度誤差の両方を表示するために、専用に設計されたソフトウェアを利用できます。 ソフトウェアは必要な調整を特定し、調整の効果を表示するため、迅速かつ正確な試験機のセットアップが可能になります。